新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した者等についての健康保険の標準報酬月額の保険者算定の特例の延長等について
今般の新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言に伴う自粛要請等を契機として、休業に伴い報酬が急減する被保険者が相当数生じている等の状況を踏まえて、令和2年4月から7月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業により報酬が急減した者については、通常の随時改定によらず、定時決定までの間について、より速やかに、現状に適合した形で標準報酬月額を改定するため、令和2年7月1日付の事務連絡「新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した者についての健康保険の標準報酬月額の特例について」により臨時特例的な取り扱いをお知らせしているところです。
現在、緊急事態宣言は解除されたものの、現下の情勢等を踏まえて、令和2年9月29日付で厚生労働省から「新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した者についての健康保険の標準報酬月額の保険者算定の特例の延長について」が通知され、令和2年8月から12月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した者等についても、前回事務連絡に基づく特例措置と同様の措置が設けられ、下記のとおり取り扱うこととなりましたので、お知らせいたします。
措置の内容と対象者
(1)【令和2年8月から12月までの間に急減月が生じた者についての特例】
事業主から、以下の①~③のいずれにも該当する被保険者について、所定の手続きにより届出があった場合には、急減月(※1)に受けた報酬の総額を基礎として、その翌月から標準報酬月額を改定できる取り扱いとなります。
(※1)急減月とは、令和2年8月から同年12月までの間の1か月であって、休業により報酬が著しく低下した月として事業主が届け出た月のことです。
《対象者》
事業主が新型コロナウイルス感染症の影響により休業させたことにより、急減月が生じた者であること。
急減月に支払われた報酬の総額に該当する標準報酬月額が、急減月に設定されている標準報酬月額に比べて、2等級以上低下した者(報酬が支払われなかった者を含む)であること。
本特例措置による改定を行うことについて、本人が書面(別紙3 参考様式)で同意している者であること。
ただし、休業が回復した月(※2)の報酬の総額を基礎とした標準報酬月額が、本特例措置によって改定された標準報酬月額に比べて2等級以上上昇した場合には、固定的賃金の変動の有無にかかわらず、その翌月から(※3)休業が回復した月の報酬の総額を基礎とした標準報酬月額に改定する取り扱いとなります(休業回復に伴う特例)。
(※2)休業が回復した月とは、報酬支払の基礎となった日が17日以上ある月のことです。
(※3)前回事務連絡に基づく特例措置の内容と異なります。前回は4か月目から改定です。
(2)【令和2年4月または5月を急減月として本特例措置による改定を既に受けた者についての特例】
事業主から、以下の①~③のいずれにも該当する被保険者について、所定の手続きにより届出があった場合には、8月の報酬の総額を基礎とした標準報酬月額を、定時決定の保険者算定による算定額とする取り扱いとなります。
《対象者》
4月または5月を急減月として本特例措置による改定を受けた者であること。
8月に支払われた報酬の総額に該当する標準報酬月額が、通常の定時決定により決定された標準報酬月額に比べて、2等級以上低い者であること。
本特例措置による改定を行うことについて、本人が書面で同意している者であること。
ただし、休業が回復した月の報酬の総額を基礎とした標準報酬月額が、本特例措置によって改定された標準報酬月額に比べて2等級以上上昇した場合には、固定的賃金の変動の有無にかかわらず、その翌月から休業が回復した月の報酬の総額を基礎とした標準報酬月額に改定する取り扱いとなります。
受付期間 | 本事務連絡に基づく特例措置による届出の受付期間は、令和3年2月末までとなります。 |
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留意事項等
(1)本人の同意および関連書類の保存について
本特例措置による改定を行う場合は、被保険者の保険料額への影響や、年金給付、傷病手当金および出産手当金への影響も生じることを、被保険者本人が十分に理解した上で同意する必要があります。この同意については、本人の自署による同意が必要であり、また、その同意書や本特例措置の届出内容等を確認できる下記の関連書類等については、当組合に届け出た日から2年間の保存が必要となります。
(例:休業命令等が確認できる書類、出勤簿、賃金台帳など)
(2)再度の特例措置の届出の取り扱いについて
同一の被保険者について、以下の①~③等の再度の本特例措置による届出はできませんので、ご留意ください。
8月から12月までを急減月とする本特例措置による改定を複数回行うこと
8月の報酬の総額に基づく定時決定の保険者算定の特例を行うことと8月から12月までを急減月とする本特例措置による改定を行うこと
届出後に急減月の選択等を変更すること
ただし、4月から7月までを急減月とする本特例措置による改定と8月から12月を急減月とする本特例措置による改定は、それぞれ一度に限り行うことができます。
(3)前回事務連絡に基づく特例措置との関係について
同一の被保険者について、6月または7月を急減月とする本特例措置による改定と8月から12月までを急減月とする本特例措置による改定をそれぞれ行った場合は、前回事務連絡に基づく6月または7月を急減月とする本特例措置を行った者の休業回復に伴う特例(前回事務連絡6)に該当する前に、8月から12月までを急減月とする本特例措置による改定を行ったときは、前回事務連絡6の休業回復に伴う特例について届出る必要はありません。本事務連絡1(1)の休業回復に伴う特例の届出のみを行ってください。
(参考)(前回事務連絡6)
6 7月又は8月分から本特例措置による改定が行われた場合
7月分又は8月分から本特例措置による改定が行われた場合、9月の定時決定の対象とならないことから、当該者について、当該休業が回復した月から継続して3か月間(3か月とも支払基礎日数17日以上等)に受けた報酬の総額を3で除して得た額が、本特例措置による改定での報酬月額と比べ、2等級以上上昇した場合には、固定的賃金の変動の有無に関わらず通常の随時改定を行う必要があります。
(4)厚生年金保険との関係について
健康保険と厚生年金保険については、一体的な取り扱いを行っていることから、同様の手続きを行ってください。
お問い合わせ
大阪支部 TEL 06-6944-4300